終活における保険の見直しが大切な理由
終活と聞くと、お墓やお葬式、エンディングノートの準備を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、意外と見落とされがちなのが「保険の整理・見直し」です。長年加入してきた生命保険や医療保険、火災保険などは、ライフステージの変化とともに必要な保障内容も変わっていきます。
40代から70代にかけては、お子さまの独立や定年退職、住宅ローンの完済など、生活の節目が訪れる時期です。これらの変化に合わせて保険を見直さないままだと、必要のない保障に保険料を払い続けてしまったり、逆に本当に必要な保障が不足していたりすることがあります。
また、ご自身に万が一のことがあったとき、ご家族が「どんな保険に入っていたのか分からない」と困ってしまうケースも少なくありません。終活の一環として保険を整理しておくことは、ご自身の安心だけでなく、残されるご家族への思いやりにもつながるのです。
まずは加入している保険を「見える化」しましょう
保険の見直しを始める第一歩は、現在加入しているすべての保険を洗い出すことです。長い人生の中で、複数の保険に加入したまま忘れている方も珍しくありません。
保険証券を集めて一覧にする
まずは自宅にある保険証券をすべて集めましょう。生命保険、医療保険、がん保険、火災保険、自動車保険など、種類ごとに分けて整理します。一覧表を作る際は、以下の項目を書き出すと分かりやすくなります。
- 保険会社名と商品名
- 保険の種類(死亡保障・医療保障など)
- 保障内容と保障額
- 毎月(毎年)の保険料
- 満期や更新の時期
- 受取人は誰か
- 担当者の連絡先
この一覧表は、後ほどエンディングノートに転記しておくと、ご家族にとっても大変役立つ情報になります。
不明な保険は問い合わせを
「証券が見当たらない」「昔加入したか記憶があいまい」という場合は、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」を利用すると、契約の有無を確認できます。郵便物や通帳の引き落とし履歴も、加入中の保険を見つける手がかりになります。
保険を見直す際のポイント
保険を一覧にできたら、いよいよ見直しに入ります。年齢やライフスタイルによって必要な保障は異なりますので、ご自身の現状に合わせて考えてみましょう。
死亡保障は「今の家族構成」で考える
子育て期に大きな死亡保障に加入した方も多いでしょう。しかし、お子さまが独立し、住宅ローンも完済している場合、大きな死亡保障は必要なくなっているかもしれません。残されるご家族の生活費や、葬儀費用としてどれくらい必要かを改めて考え、過剰な保障は減額を検討しましょう。
一方で、葬儀費用やお墓の準備費用など、最低限の備えとして少額の死亡保障を残しておくと安心です。
医療保険・がん保険は保障内容を確認
年齢を重ねるほど、病気やケガのリスクは高まります。医療保険やがん保険については、入院給付金の日額や、先進医療への対応など、保障内容が現在の医療事情に合っているかを確認しましょう。古い保険では、短期入院に対応していなかったり、保障が手薄だったりすることがあります。
ただし、すでに健康上の理由で新しい保険に入りにくい方もいます。今の保険を安易に解約せず、慎重に判断することが大切です。
保険料の負担が無理のない範囲かを確認
定年後は収入が年金中心となり、現役時代より保険料の負担が重く感じられることがあります。家計を圧迫していないか、保障と保険料のバランスが取れているかを見直しましょう。必要のない特約を外すだけでも、保険料を抑えられる場合があります。
受取人と請求方法の確認も忘れずに
保険の見直しでは、保障内容だけでなく「受取人」の確認も重要です。離婚や再婚、受取人に指定していた方が先に亡くなっているなど、状況が変わっているのに受取人がそのままになっていると、いざというときにトラブルになりかねません。
受取人が現状に合っているか
受取人を変更したい場合は、保険会社に連絡して手続きを行います。手続きは思っているより簡単にできますので、放置せず早めに対応しておきましょう。
家族が請求できるようにしておく
保険金は、ご家族が請求しなければ受け取ることができません。どこの保険会社に、どんな保険に加入しているのかをご家族に伝えておくこと、または分かるようにメモを残しておくことが何よりも大切です。エンディングノートに保険情報をまとめておけば、ご家族が慌てずに手続きを進められます。
保険の見直しで気をつけたい注意点
見直しを進める際には、いくつか注意したいポイントがあります。勢いで解約してしまうと、後悔につながることもあるため慎重に進めましょう。
- 安易な解約は避ける:解約すると、再加入が難しくなったり、解約返戻金が払込額を下回ったりする場合があります。
- 保障の空白期間をつくらない:新しい保険に切り替える際は、古い保険を解約する前に新しい契約が成立しているか確認しましょう。
- 一人で抱え込まない:保険は専門用語が多く、判断に迷うこともあります。信頼できる専門家に相談することをおすすめします。
まとめ|保険の整理は安心できる終活の第一歩
保険の見直しは、終活の中でも後回しにされがちですが、ご自身の家計を見直す機会になると同時に、残されるご家族への大きな思いやりにもなります。まずは加入している保険を一覧にして「見える化」し、今の暮らしに合った保障へと整理していきましょう。受取人の確認や、ご家族への情報共有も忘れずに行うことが大切です。
とはいえ、「自分一人では判断が難しい」「誰に相談すればいいか分からない」と感じる方も多いのではないでしょうか。そんなときは、地域で気軽に相談できる場所を活用してみてください。
神戸市の地域密着型サイト「あい神戸」では、終活に関するさまざまなサポートを行っています。看護師が常駐する「看護師カフェ」では、お茶を飲みながら健康や保険、終活の不安を気軽に相談できます。専門の知識を持ったスタッフが、あなたの状況に寄り添って一緒に考えてくれるので、初めての方でも安心です。保険の見直しをきっかけに、ぜひ一度「あい神戸」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。心穏やかな毎日のために、できることから始めてみましょう。

