献体・臓器提供の意思表示はどうする?神戸市で考える終活の準備

はじめに|「最期の意思」をどう伝えるか

人生の締めくくりを考える「終活」のなかで、近年関心が高まっているのが「献体」や「臓器提供」です。自分の身体を医学の発展や、誰かの命をつなぐために役立てたい――そう願う方は決して少なくありません。

しかし、いざ意思を伝えようとすると「どこに登録すればいいの?」「家族に反対されたらどうなる?」「献体と臓器提供は何が違うの?」と、わからないことばかり。せっかくの想いも、正しく意思表示をしておかなければ実現しないこともあります。

この記事では、神戸市にお住まいの40代〜70代の方に向けて、献体と臓器提供の違いや、それぞれの意思表示の方法をわかりやすくご紹介します。

献体と臓器提供の違いを知っておきましょう

まず大切なのが、「献体」と「臓器提供」はまったく別のものだということです。混同されがちですが、目的も手続きも異なります。

献体とは

献体とは、亡くなったあとに自分の身体を、大学医学部・歯学部などの解剖学の教育・研究のために無償で提供することです。将来の医師や歯科医師を育てるための、とても大切な行為です。

献体をするには、生前に大学や献体篤志家団体(白菊会など)へ登録しておく必要があります。亡くなったあと、ご遺体は大学に運ばれ、解剖実習などに使われたのち、火葬されてご遺族のもとへ戻されます。多くの場合、1〜3年ほどお時間がかかります。

臓器提供とは

臓器提供は、病気や事故で臓器の機能を失った方に、自分の臓器を移植して命や健康を取り戻してもらうための行為です。心臓・肺・肝臓・腎臓・膵臓・小腸・眼球(角膜)などが対象となります。

臓器提供には「脳死後の提供」と「心臓が停止した死後の提供」があり、提供できる臓器の種類が異なります。こちらは献体とは異なり、ご遺体は速やかにご遺族のもとへ戻されます。

両方を希望することはできる?

原則として、献体と臓器提供を両方同時に行うことは難しいとされています。臓器提供を行った身体は、献体としての解剖実習には適さなくなる場合があるためです。どちらを優先したいか、生前にご自身でよく考えておくことが大切です。

臓器提供の意思表示の仕方

臓器提供の意思表示は、思っているよりも身近な方法でできます。代表的な4つの方法をご紹介します。

1.健康保険証・運転免許証・マイナンバーカードの意思表示欄

これらのカードの裏面などには「臓器提供意思表示欄」が設けられています。提供する・しないの意思や、提供したくない臓器を記入できます。普段持ち歩くものなので、もっとも手軽で確実な方法のひとつです。

2.意思表示カード

市区町村の窓口や保健所、一部のコンビニ、郵便局などで「臓器提供意思表示カード」を入手できます。お財布に入れて携帯しておきましょう。

3.インターネットでの登録

公益社団法人 日本臓器移植ネットワークのホームページから、オンラインで意思登録ができます。パソコンやスマートフォンから簡単に手続きできるので、ご家族と一緒に登録される方も増えています。

4.家族への口頭での伝達

カードへの記入と同じくらい大切なのが、ご家族に直接想いを伝えておくことです。実際の場面では、ご家族の承諾が必要になることが多いためです。「私は臓器を提供したい(したくない)」と、はっきり伝えておきましょう。

献体の意思表示・登録の仕方

献体を希望する場合は、生前の登録が必須です。亡くなったあとに「献体したい」と申し出ても、登録がなければ受け入れてもらえません。

1.大学または献体団体に申し込む

お近くの医科大学・歯科大学、または「白菊会」などの献体篤志家団体に連絡し、資料を取り寄せます。神戸市内およびその周辺にも、献体を受け入れている大学があります。まずは電話やホームページで問い合わせてみましょう。

2.登録申込書を提出する

申込書には、本人の署名のほか、ご家族(肉親)の同意署名が必要となるのが一般的です。これは、亡くなったあとにご遺族が反対するとトラブルになるためで、家族の理解が前提となっています。

3.会員証を受け取り、保管する

登録が完了すると、献体登録の会員証が発行されます。いざというときにご家族がすぐ連絡できるよう、保管場所を共有しておきましょう。

献体で気をつけたいこと

  • 火葬・遺骨の返還まで時間がかかるため、その間の供養について家族で話し合っておく
  • 感染症などの理由で受け入れられない場合がある
  • 原則として費用はかかりませんが、ご遺体の搬送に関する取り決めを確認しておく

意思表示で一番大切なのは「家族との話し合い」

献体も臓器提供も、共通して大切なのが「ご家族の理解」です。どれだけ書面で意思を残しても、実際に手続きを進めるのはご遺族です。ご家族が想いを知らなければ、戸惑い、悲しみのなかで難しい判断を迫られることになります。

「縁起でもない」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、元気なうちに話しておくことこそ、残されるご家族への思いやりです。お茶を飲みながら、少しずつでも自分の希望を伝えてみてください。

まとめ|あなたの想いを、確かなかたちに

献体や臓器提供は、最期に誰かの役に立ちたいという尊い想いのあらわれです。だからこそ、その想いをきちんとかたちに残し、ご家族と共有しておくことが何よりも大切です。

とはいえ、「どこに相談すればいいのかわからない」「家族にどう切り出せばいいの?」と悩まれる方も多いものです。そんなときは、ひとりで抱え込まず、専門家に相談してみませんか。

神戸市の地域密着型終活サポート「あい神戸」では、終活に関するさまざまなご相談を承っています。経験豊富な看護師が常駐する「看護師カフェ」では、医療や身体のこと、最期の迎え方について、お茶を飲みながら気軽にお話しいただけます。献体や臓器提供の意思表示についても、安心してご相談ください。

あなたの大切な想いを確かなかたちにするお手伝いを、あい神戸がいたします。まずはお近くの看護師カフェへ、お気軽にお立ち寄りください。


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